鬼頭莫宏によるロボットアニメである「ぼくらの」の主題歌として使われた、石川智晶が唄う「アンインストール」です。
この作品、世によくあるロボット作品とは一線を画す、ものすごい重いタイトルになっていまして、ロボットの操縦者は15人の子供がかわりばんこにメインを務めることになんですが、敵を倒すたびにそのメインパイロットであった子供が命を落とすというとんでもない作品だったりします。
パイロットになる子どもたちも、家庭環境や性格に問題があったりする、非常に重いテーマを含んだ作品で、読むときには覚悟をして読まないとちょっと鬱になってしまうような作品になります。
この重い世界観に非常にマッチした曲がこのアンインストールで、曲調からも決して明るさというよりは悲壮感を覚える曲であるのは間違いないかと思います。しかし、悲壮感だけでなく、どこか未来に向かうその力強さも感じられる一曲となっています。
特徴的なのは、タイトルになっているアンインストールで、御存知の通り、パソコンやスマホなどで入れたアプリを削除することをアンインストールというわけですが、この15人の子どもたちと同じ回数、すなわち15回、曲中でアンインストールという単語を発しているのは間違いなく作品の世界観に寄り添った形の歌詞と言えるでしょう。
石川智晶は元々は、梶浦由記とSee-Sawというユニットを組んでおり、ガンダムSEEDのEDテーマとなった「あんなに一緒だったのに」が特に情感あふれる曲でブレイクした歌手となります。
情感を込めた高い歌唱力は、今でも十分に魅力的で、ぼくらのという非常にダークな世界観に、この曲が一縷の望みを与えているように感じるのは私だけではないと思っています。

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